きのうオンデマンドで観た二本の映画

今日も金木犀が薫ります。

数日前、甘くさわやかだった香りは、

粘質のある大人びた香りを含ませて、

わずかな季節の移ろいを教えてくれるのでした。

読みかけの本2冊。

最近買った本も机の脇に積読(ツンドク)のまま五冊。

庭や菜園を蹂躙している雑草の始末も急がねば・・・。

12月のカレンダーの下書きをトレースダウンして手をつかね、

気がせくままに三日経った。

そんな折り、気晴らしにオンデマンドの無料サイトで二本の映画を見た。

一本は、いつどこで見たのかも思い出せない遥か昔の映画。

『道』。

フェデリコ・フェリーニ監督1954年製作・公開のイタリア映画です。

タイトルバックと共にニーノ・ロータ のテーマ音楽が流れてくると、

ジャンギャバンの「ヘッドライト」のテーマ音楽に負けず劣らず、

哀しくてうら寂しい得も言われぬ感情が

満潮のように沸き起こって来るのでした。

もう一本は五年ほど前に近所のシネコンで観た映画。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』。

9.11に亡くなった父の最後のメッセージを探して歩く少年の物語です。

この二つの映画の共通点があるとすれば、

「道」の心の素直な娘には知的障害があり、

「ものすごくうるさくて・・・」の少年には、

コミュニケーションについて特異性が認められる

アスペルガー障害があること。

二つの映画は、人間の哀しみと、勇気でした。